ホーム>社会 記事入力 : 2004/06/10 19:03


【食品不信@】食品犯罪天国…しわ寄せは国民に

 「3カ月前に子どもを産みました。死因も分からないまま子どもを天国に送りました。環境ホルモンや不良食品などによりそのようなことも起こり得るという説明を聞きました。私は妊娠した時、冷凍の餃子をよく食べました。妊娠したらそれが特に食べたくなったからです。今になってこんな事態が発生するとは、胸がつぶれるようです。本当に韓国という国が嫌いです」

 9日夜、ある女性が食品医薬品安全庁のホームページに書き込んだ内容だ。

 「生ゴミ餃子」だけでなく、工業用の着色料を入れた唐辛子の粉、鉛の入ったイシモチ、農薬だらけの野菜…。

 数限りない不良食品事件により、国全体が打撃を受けている。不良食品騒ぎは関連企業だけでなく、誠実に食品を製造している企業まで破産に追い込み、食品業界全体を危機に陥れている。食べ物に対する不信感は国民に愛国心までも失わせている。

 日本の某有力紙は10日、厚生労働省が韓国から餃子と関連食品の輸入を暫定的に停止する措置を取る方針だと報道した。韓国から輸入される冷凍餃子は昨年の90件864トンに続き、今年は49件437トンに達しているが、今後の計画は未知数だという。同紙は韓国の「生ゴミ餃子」事件の概要を詳しく紹介した。
 食品業界は「生ゴミ餃子」騒ぎを鎮めるための対策を講じているが、国民の気持ちを元通りにするにはかなりの時間がかかると見通している。

 今回の事件とは無関係の食品会社関係者は「特別試食イベントなど製品の安全性をアピールするためあらゆる努力を尽くしているが、一旦『餃子』を見ると消費者はそっぽを向く」と愚痴をこぼした。

 今回の騒動と類似した15年前の「牛油ラーメン」騒動当時、最大のラーメン製造企業の三養(サミャン)ラーメン社は後に最高裁判所で無罪判決を受けたが、一時は市場占有率が66%から10%まで急落して深刻な経営難に直面し不渡りまで経験した。

 この日の株式市場ではキリンがストップ安を記録したのを始め、CJなど冷凍食品関連企業の株価が急落した。

 さらにこの日、餃子騒動に続き賞味期限が過ぎた中国産キムチを入れたカップラーメンが市中に流通した事実が検察の捜査結果伝えられるや、業界全体がパニック状態に陥りそうな雰囲気だ。

 早くも今回の事件で餃子製造企業はもちろん、餃子専門店、食堂に至るまで、数多くの業者が不渡りを出すか深刻な経営難に陥るだろうという分析が出ている。その上、極度の景気低迷も重なり、これまでにない深刻な危機が訪れるだろうと予想されている。

 「食べ物のいたずら」により取り返しのつかない被害を負うのは市民たちも同様だ。大統領官邸、食品医薬品安全庁、各マスコミのインターネット・ホームページなどには「韓国が嫌いだ」「これから何を食べて暮らそうか」「本当に汚い国だ」といった市民たちの絶叫で満ち溢れた。また会社と各家庭は各種食品を疑う糾弾の場と化してしまった。

 ある主婦は最近、餃子スープからトイレの臭いがしたという経験談とともに「1文でも多く儲けようと食べ物を粗末にする人間はすぐにでも死刑にすべき」と声を荒げた。また「餃子に入っている豚肉も疑わしい」「魚の刺身の流通過程が不安だ」「焼肉屋では薬を混ぜているらしい」といった見境のない投稿文が至る所に飛び交い始めた。

 会社員のチェ某(36)さんは「不良食品天国の韓国は国民にとって地獄」と話した。

カン・フン記者 nukus@chosun.com



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